世界遺産の教会と、光と(ズミルックス35mm / F1.4 作例)
 Summilux 35mm F1.4 の古い世代のレンズは、とんでもなく妖しいボケ玉ということで有名ですが、その描写に見合う素晴らしい写真を手に入れるためには、相当の訓練を要するものと思われます。(では私ができているかって……? いや全然……。)

 私が使用しているのはSummilux 35mm F1.4の第2世代です。このレンズも時代がかったボケで、他に例の無い描写をしてくれます。ハマった時の美しさは絶品です。ただこの相当な曲者ですので、果たしてどうなるものか。

 フランス・カルカソンヌ の城塞内にある歴史ある教会で、クラシックレンズらしさを生かしてみようと思います。

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Leica M9  + Summilux 35mm F1.4 2nd  フランス カルカソンヌ  サン・ナゼール聖堂(バジリカ教会)

 ステンドグラスの向こうから漏れる光の滲み方が、実に特徴的で、とても美しいです。開放で撮影したときにベールがかかったような甘いレンズというものはありますが、このレンズはその域を超えたソフトフォーカスのような描写になります。焦点距離が違いますが、開放でもシャープな描写を見せるVoigtlander NOKTON 50mm F1.5 Asphericalとは対極にある印象です。

 この描写が面白すぎるがゆえに、何でも開放で撮りたくなってしまうところですが、これが過ぎるとつまらない写真を量産することになるので要注意ですね。

 サン・ナゼール大聖堂は、ロマネスク様式とゴシック様式の融合を見ることができ、歴史的にも価値のある建築物です。ところが1600年代になると、カルカソンヌが戦略的価値を失い、城塞地区全体の荒廃が進みました。荒廃したのは聖堂も同様だったようです。

 カルカソンヌ城塞は1800年代に大修復されますが、その手始めはこの聖堂の修復でした。


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 ろうそくの光も優しく、心の中の風景のような神秘的な描写です。先のステンドグラスの写真以上にとても曖昧で絵画的な表現を見せてくれますね。

 ズミルックス35mmの第2世代までは球面レンズのみで構成されています。そのため第1世代、第2世代は大変に柔らかく、甘い描写と独特のボケとなります。この描写に魅せられる人がとても多いそうですが、それも頷けます。多くのレンズがある中で、スペック的には真っ当なレンズで(魚眼レンズやシフトレンズではなく)ここまで独特の個性を持つものはなかなか無いと思います。




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 太陽光が直接入ってこない側を撮影しました。極端な光線状況でなければ、ハイライト部での滲みは出ません。むしろ普通の描写とさえ言えるでしょう。

 フィルム時代は、どういう絵になるのか読めないところがあったのですが、デジタルカメラ時代のライカであれば、このあたりは都度確認ができます。フィルム時代からも有名なレンズではありましたが、デジタル時代でさらに活躍の場を増やすことになりそうですね。



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 ステンドグラスの微細な部分まで解像し、歪みもありません。幾何学的な美しさと教会芸術の神秘を素直な気持ちで受け入れることができます。色彩の美しさについ目が行きがちですが、モノトーンの中から現れてくる造形美も実に見事です。

 聖堂の建築様式だけでなく、このステンドグラスも南フランスの特徴が現れていて興味深く、つい長居してしまうところでした。

 クセも強いこのズミルックス35mm第2世代ですが、改めてこれらの写真を眺めていると、もっと色々な場面に持ち出して、その空気感を演出していきたいと思えてきます。もっと訓練をしないといけませんね!



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by vivid_bit | 2014-03-08 23:18 | Summilux 35mm F1.4
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