六義園のしだれ桜と大名庭園
 東京・駒込にある六義園(りくぎえん)は、都内有数の規模を誇る大名庭園として知られています。中でも最大の見所と言えるのが、このしだれ桜ではないでしょうか。


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Leica M8 + Voigtlander SUPER WIDE HELIER 15mm F4.5 II 2013年3月25日 東京・六義園

 この美しいしだれ桜は、例年3月下旬に満開となります。今年はというと、テレビ中継を見たところではもう満開のようですね。上の写真は2013年のものですが、3月25日の時点で既に散り始めています。今年は少し開花が遅いのがよく分かります。

 六義園のしだれ桜は夜間はライトアップされることでも有名で、ライトアップ期間中は特別に夜9時まで開園されます(入場は夜8時半まで)。ただし、かなりの混雑になるようですね。

 上の写真はLeica M8とフォクトレンダーSUPER WIDE HELIER 15mm(35mm判換算で約20mm相当)の組み合わせで撮影したものですが、これだけ広角のレンズでも画面一杯となるので、広角寄りのレンズが必要です。この時は平日日中の天気の悪い日に撮影したため、来園者もそれほど多くなく、少し引いた場所から撮影できたのですが、まさに今日明日のような満開の週末ともなると、かなり接近して撮影せざるを得ません、そうなるとかなりの超広角レンズが必要となるかと思います。


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Leica M8 + Voigtlander SUPER WIDE HELIER 15mm F4.5 II 東京・六義園

 花鳥風月的な写真をそこまで熱心に撮る方ではないですが、とはいえ桜の時期ともなると、その美しさに心が動くのは日本人の性なのでしょうか。

 今日も東京・乃木坂にある乃木公園では、多くの方が満開となった桜にカメラを向けていました。カメラを持ってなくて悔しかったです……。


大名庭園を歩く

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SIGMA DP2 Merrill 東京・六義園

 六義園は、徳川綱吉の側用人であった柳沢吉保が造った回遊式築山泉水庭園で、万葉集にも描かれた「和歌の浦」(現在の和歌山県)の光景が造られるなど、庭園の中に、山、谷、川、島、浦といった自然の風景がそのまま盛り込まれています。

 植物は多種多様で、桜の時期にもう若葉が芽吹いている木もありました。


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SIGMA DP2 Merrill 東京・六義園

 写真は上下逆さまではありません。六義園の中でも指折りの大木である、樹齢300年の「吹上の松」を撮影した一枚です。枝を四方に伸ばし、もう水面に付くのではないかというほどです。

 等倍で見ると、針のように鋭い葉の一葉一葉が、目に突き刺さりそうなほどの描写なのですが、超絶解像力のDP2 Merillならではといったところでしょう。

 満開の桜だけでなく、見事な大名庭園を見物してみるのもいかがでしょうか。


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# by vivid_bit | 2014-03-30 01:27 | SWH 15mm F4.5 II
X-Pro1の素晴らしさを改めて考察する
 富士フイルムX-Pro1の最大の特長は、唯一無二のファインダーです。

 もちろん、富士フイルムの持つ銀粒子への知見を生かしたセンサーAPS-C 16M X-Trans CMOSや、マグネシウムダイキャストで作られたトップカバーなど上質の機能・性能を抱え持つ優れた製品ですが、何といってもX-Pro1 のファインダーは見る人を驚かせるものがあります。


X-Pro1のハイブリッドビューファインダー


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FUJIFILM X-Pro1 + フジノンレンズ XF18mmF2 R フランス ボルドー

 X-Pro1には、ハイブリッドビューファインダーという特殊なファインダーが装備されています。このファインダーでは「ハイブリッド」の名が示すように、ライカのようなレンジファインダーカメラや一眼レフカメラのように光がそのまま目に飛び込んでくる光学ファインダーと、一度センサーで読み込んだデータを高精細液晶等に写し出す電子ビューファインダーの両方が備わっています。

 ライカのようなレンジファインダー型カメラでは、近くのものを撮るときに、レンズとファインダーの位置のズレから、ファインダーで見えていたものと、撮影されたもののズレが生じます(パララックス/視差効果)。また、どこにピントが合っているかを直接的に目で確認することができません。一眼レフカメラはその両方の欠点を克服して、レンジファインダーカメラを駆逐するに至りました。

 ところが、一眼レフには大きな問題がありました。それはその大きさです。


一眼レフの欠点

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FUJIFILM X-Pro1 + フジノンレンズ XF35mmF1.4 R フランス ボルドー・サンジャン駅


 一眼レフの「レフ」はドイツ語のシュピーゲル・レフレックスという言葉に由来します。この言葉の意味は何かというと、鏡の反射を意味しています。

 つまり、機構として反射鏡を備えているカメラを一眼レフと言い、ゆえに反射鏡分のスペースと重さが必要となったのです。

 もちろん一眼レフの軽量化への挑戦は古くから行われていました。1973年に登場したオリンパスOM-1はその代表格です。私の持っているCONTAX Ariaも相当なコンパクトさで、レンジファインダーカメラより軽いほどです。しかしながら、手頃なツールが求められる今の時代に、一眼レフはやはり大げさ過ぎる面は否めません。

 そこで登場したミラーレスカメラは軽量、コンパクトで、写し出す絵も素晴らしいものがあり、瞬く間に普及したのはある意味必然とさえ言えるでしょう。


改めてX-Pro1の素晴らしさとは

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FUJIFILM X-Pro1 + フジノンレンズ XF18mmF2 R フランス ボルドー

 では何ゆえX-Pro1のファインダーが優れているのか。

 スナップ写真のように人を交えた街の光景を、自分の視覚の延長で撮りたいときに、電子的な視界に変換されてしまうと、どうしても違和感が出ます。私自身、電子ビューファインダーは古くから使っていまして、オリンパス製「CAMEDIA C-2100 Ultra Zoom」という機体で写真を撮っていたこともありました。しかしながら、街頭スナップの、特に人を交えた撮影では、光学ファインダーに優位性を感じざるを得ません。この瞬間というものを切り取りたいときに、電子ビューだと直感的にうまくいかないのです。

 例えば上のボルドー の中心部の様子では、社会科見学に集まっている子ども達と周辺の街の様子を写していますが、通行人の様子を見ながらベストな瞬間を探ろうとすると、ごくわずかなタイムラグながらも電子的な視界だと自然に切り取ることができません。

 その意味でX-Pro1以後に登場しているX-E2、X-T1という機種は、私の用途から外れてしまいます。



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 一眼レフは一眼レフで素晴らしいですし、特にオートフォーカスの性能が今もずば抜けて居ますので、これはこれで優位性があります。ところが、一眼レフを構えているぞという姿が、人々の自然な様子をかき乱します。スナップシューターとしては、これは致命的な問題です。

 自然に撮れるというのがスナップ写真を撮るときの必要条件とさえ言えると思います。

 さらに旅先で、色々な写真を撮っていくときに、テーブルの上のおいしそうな料理や教会の中でほのかに輝くろうそくを撮影したくなることもあるでしょう。

 パララックスがある上に厳密なピント合わせができず、適切な露出をすぐ導くのに難儀するレンジファインダーだと、かなりつらいシチュエーションです。このような場面では電子ビューファインダーに切り替えて撮影できるので、まごつくことなく撮影ができます。


X-Pro1が導くスナップショットの楽しみ

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 スナップショットとは、元々狩猟用語で、飛び出てきた獲物をさっと撃つことを言うそうです。大分物騒な用語ではありますが、確かに写真においてもそういう面はあります。X-Pro1は街頭での様々な獲物にも対応できるスナップシューターとして万能性を持っています。

 さらに上に述べた特長以外にも、ローパスフィルターを持たないX-Trans CMOSのおかげで、大変シャープな絵を結び、高感度撮影にも強いです。フィルムメーカーとしての知見を生かして、JPEG撮って出しの絵も素晴らしく、RAW画像から編集する時間的余裕が許されない場合にも対応してくれます。

 色々なレンズシステムを並行使用している私が、もしシステムを統一せざるを得なくなったら、富士フイルムXシリーズが一番の解なのかもしれません。


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 それだけの機能を持つからこそ、スナップ撮影に安心して向かうことができ、夢中になって絵作りができるわけです。

 特にスペックあれこれを考えることなく、自然体で被写体に向き合い没頭できることが、カメラとして一番大切なのだと思いますね。



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# by vivid_bit | 2014-03-22 15:30 | XF18mmF2 R
最終日・東横線渋谷駅・そして人(再掲)
 東急東横線渋谷駅の地上駅舎が、ついに最後のときを迎えます。2013年3月15日終電をもって地上駅舎での営業を終了し、明日16日からは駅舎を地下化し、東京メトロ副都心線との直通運転がスタートします。

 これに伴い渋谷駅手前の代官山駅から約1.4kmの線路が地下化され、地上を行き交う電車の姿を見ることもできなくなります。その最後の様子を撮影しました。

 (2014年3月16日、地下化一周年を記念して写真を追加し、再編集しました。)

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Leica M8  + Voigtlander SUPER WIDE HELIER 15mm F4.5 II 

 金曜日の午後11時、多くの人が渋谷駅の駅舎に向けてカメラを向けている光景がそこにはありました。その多くは一般の人で、鉄道愛好家という雰囲気はありません。多くの普通の人に愛され、この場所を通じてドラマがあったことが分かります。

 明るく光る駅舎の中を多くの電車が行き来する日は、今日が最後です。地上駅舎自体は1927年から、そして現駅舎自体は1964年から使われてきましたが、もう地上で見ることはできなくなります。



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 世界的にも屈指の乗降客数を誇りながら、地下に渋谷川が流れる窮屈な立地にあるこの駅舎もいよいよ最後です。

 これだけ有名な場所でありながら、駅東側はかなり雑然としています。この雑然としたところが渋谷らしいといえば渋谷らしいと言えますね。

 ただ、この渋谷の中心地は、すでに竣工した渋谷ヒカリエに加えて、今後東横線駅舎跡に建てられる予定の地上46階、高さ約230メートルの高層ビルなどの巨大な建築物が林立することにより、都内屈指の高層ビル街に姿を変える見込みです。戦前の東横電鉄・玉電時代から続く不思議なカオスさを持つ駅周辺の雰囲気もがらっと変わることになるでしょう。

 すでに明治通りそばのタクシー乗り場や銀座線近くでは、巨大な高層ビル建設に向けた準備が進んでいます。


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 駅前の歩道橋には多くの人がいましたが、時間も遅いせいか激しく混雑というほどではありません。

 東横線の駅写真を撮られているプロカメラマンの中井精也さん(とテレビ局の取材陣)もちょうど歩道橋の上に来ていました。

 激しい混雑というほどでもないため、立ち止まらないなどの注意もされることなく、皆思い思いに最後の風景を見つめています。
 「85年分のありがとう 東横線渋谷駅」と題した東急電鉄の自社広告も感動的で、多くの人が写真に収めています。みんなFacebookにアップしたのでしょうか。


最後の警備


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 駅員や警備員、東急スタッフが総動員で警備に当たります。



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Leica M8  + Voigtlander SUPER WIDE HELIER 15mm F4.5 II 



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Leica M8  + Voigtlander NOKTON 50mm F1.5 Aspherical 



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Leica M8  + Voigtlander NOKTON 50mm F1.5 Aspherical  

 後者ホームには多くの警備員が配置され、立ち入れないようにしていました。時間が遅くなりにつれ、警備員以外にも東急社員が総出で対応に当たります。改札口付近ではスタッフが人間の壁を作り、人を誘導しています。

 上の写真で映り込んでいる女性が、いかにも普通の方という感じでお分かりのように、最後に集まっていた多くの方は一般の人たちでした。また変な騒ぎも起きず、もみ合いも無く、秩序正しいままカウントダウンが進んでいきました。
 最終電車はこの次です。刻一刻とその時が近づきます。


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Leica M8  + Voigtlander SUPER WIDE HELIER 15mm F4.5 II 
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Leica M8  + Voigtlander NOKTON 50mm F1.5 Aspherical  

 仕事帰りの皆さんも、ホームの模様と最後に入線してくる車両をカメラに納めようとしています。



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Leica M8  + Voigtlander NOKTON 50mm F1.5 Aspherical  

 電光掲示板に多くの人がカメラを向けます。

 ほとんどの人が何かしら撮影されてましたね。皆に愛されている駅だということの証拠ですね。




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Leica M8  + Voigtlander NOKTON 50mm F1.5 Aspherical  

 ついに元住吉行きの最終電車が出発します。

 この電車と次の回送電車をもって、東横線代官山駅と渋谷駅間の地上線は営業を終了し、同時に地下に建設中であった線路と、現在の線路を接続する作業が開始されます。代官山駅ではその切り替え工事のために多くの工事関係者が待機している頃です。

 ちなみに最後の回送電車は武蔵小杉駅から渋谷に到着した臨時の上り最終電車の折り返しとなる電車です。この最終の上り電車には多くの鉄道ファンが乗車していました。
 多くの人が最後の下り電車に乗りこみました。中には電車の中から撮影している人もいます。普段駅で撮影しているのは鉄道ファンだけですが、今日は誰もがこの様子を記録しています。



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Leica M8  + Voigtlander SUPER WIDE HELIER 15mm F4.5 II 

 最終電車がゆっくりと発車していきます。

 さようなら渋谷駅! 今までありがとう!


■過去の記事

■ブログご紹介

 さよなら渋谷地上駅 / SAILIN' SHOESさん
http://blog.goo.ne.jp/funamyu/e/2f049fd98448c6f669b2541e6330e80f
最終日のお写真を朝昼夜と掲載されており、当時の空気感が伝わってきます。
NEX-6で撮影されたキレのあって透明感のあるお写真が美しい!

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# by vivid_bit | 2014-03-16 21:53 | NOKTON50mm F1.5
旅カメラはどうすべきか XF35mmF1.4Rと共に考える
 旅行のときにどんなカメラを持って行くか。普通の人であれば、せっかくの旅行をきっかけにどんなカメラを買うべきか、大いに悩むところでしょう。

 切り口は色々あります。重いカメラ(一眼レフ)か、軽いカメラ(コンパクトデジタルカメラ)か。レンズはズームか、単焦点か。それとも広角か、望遠か。

 割と忘れがちなのが、高感度に強いかどうか、すなわち夜のシーンが多いかどうかという切り口なのではないでしょうか。

 世界遺産・カルカソンヌ城塞は欧米を中心に多くの観光客を集める大観光地であり、日中は細い路地に観光客が溢れています。商売をしている現地の皆さんにはそれでいいのかもしれません。しかし写真を撮りたい人間にとっては、同じようにカメラを首からぶら下げた同志たち(欧米のおじちゃん、おばちゃん)が漫然と被写体になってしまっても、全くいい絵にならないという現実があります。

 ならば、ということでお薦めなのは夜の観光です。そうなると高感度にしてもしっかりいい絵を見せてくれるカメラを持参したいところです。

 そこで、高感度に強い富士フイルムX-Pro1とフジノンXF35mmF1.4Rを手に、中世の香りが漂う街を散策します。ちなみにXF18mmF2Rとカルカソンヌの街並みの組み合わせはこちらの記事に書きましたのでぜひこちらもご覧下さい。
 

高感度に強いカメラとは

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FUJIFILM X-Pro1 + XF35mmF1.4 R  F1.4 1/250秒 ISO1600 フランス カルカソンヌ 城壁


 一般論として、高感度に強いのはフルサイズのセンサーを持つカメラでしょう(キヤノンEOS 60D、ニコンD610、ソニーα7など)。次にAPS-Cサイズ(キヤノンEOS 70D、ニコンD3300、ソニーNEX-7、富士フイルムX-E2など)。その次にフォーサーズ(OM-D E-M1など)。個別機種の特徴はあまり詳しくは知りませんが、センサーサイズに大きく影響されるのは間違いありません。

 となると、夜のシーンを撮影したいのであれば、大きいサイズのセンサーを持つフルサイズのカメラに傾くところです。


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 ただ、旅先では荷物を軽くしたいですし、特に夜のようにお酒に酔ったり、食事に夢中になりがちな環境では、なるべく重いものを持ちたくないところです。そうなるとセンサーサイズがほどほど(=カメラやレンズが軽い)でも、高感度に強いカメラは大きなアドバンテージを持つことになります。

 そういう意味で富士フイルムのレンズ交換式Xシリーズ(X-Pro1、X-T1、X-E2、X-M1、X-A1)とX100Sは、高感度に強いと定評のあるシリーズであり、面白い存在だと言えるでしょう。ソニーも高感度はまあまあ良いと聞いたのですが、NEXシリーズの絵は抜けが悪く、デジタル臭く、モノの際(きわ)がフニャフニャしているように感じられて、食指が伸びませんでした。



高感度と富士フイルム

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 富士フイルム製デジタルカメラの高感度の強さには、FinePix S1proというデジタル一眼レフの時代から憧れがありました。このS1proシリーズは特に天体写真を撮る方の間で定評のあるカメラで、天体と聞いて心ときめく私にとっては憧れの存在ではあったのですが、フィルム時代からキヤノンEOSシリーズで機材を揃えていたため、「乗り換えするほどでも……」というのが正直な印象でした(というかまだデジタル一眼レフは買えなかったのですが)。

 それから数年、彗星のごとく現れた富士フイルムXシリーズは、高感度に強い富士フイルムという伝統を受け継いでいたのです。



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FUJIFILM X-Pro1 + XF35mmF1.4 R  F1.4 1/90秒 ISO1600 フランス カルカソンヌ

 最初に投入されたX-Pro1 は、その見た目からして、既にカメラ好きでクラシックカメラに興味ありという層をいかにも狙ったという感がありました。とはいえ、その後のXシリーズでは癖のある機種が続いた訳ではなく、コツコツとより一般的なニーズに近い新機種と新レンズが投入され続けました。今では「持ち運びがしやすくて、カジュアルに撮影したいんだけど、レンズにもこだわりたい」と思っている既存の一眼レフユーザーに最適なシリーズに育ってきたように思います。

 そして、X-M1のような非常にコンパクトでありながら、いい絵が撮れる(センサーは上位機種と同じ)良心的なマシンの投入もあって、初心者にも大きく裾野を広げるシリーズになったと感じます。

【参考】富士フイルムの「X-M1」がエントリー機なのに画質と操作性が良すぎて驚いた! (GIZMODO)

 また何と言ってもレンズのクオリティが高く、価格がリーズナブルであることも富士フイルムXシリーズをお薦めできるポイントの一つです。今回の記事で取り上げたXF35mmF1.4Rというレンズは、非球面レンズにより収差が抑えられている上、ボケも自然で美しく文句の無い一本です。撮影最短距離も28cmであり、旅先で食べ物の写真を撮るにも使え、旅行向きの一本と言えるでしょう。


改めて、旅カメラ考

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 旅に持ち出すにはどのようなカメラがいいか。

 ご飯も写真に撮りたいし、買い物もしたい、都市を歩きたい、ついでに屋内や夜の街でスナップしたいという人には高感度に強いカメラがおすすめです。

 日中を中心に雄大な風景写真をしっかり撮りたい、移動手段は車(ツアーバス)だということなら、重いのは我慢でフルサイズ一眼レフが良いかもしれません。またホテルからそれほど遠出しないのなら、街歩きでも一眼レフは良いと思います。

 私がフランスの写真であげているような、都市スナップ中心なら高感度に強いミラーレスか、レンズ交換でないが高性能のカメラ(X100S等)で、軽量を生かしてどんどん歩き回った方が良い絵が撮れるように思います。





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FUJIFILM X-Pro1 + XF18mmF2 R  F4 2秒 ISO200 フランス カルカソンヌ


 では私は何をフランスに持って行ったか? デジタル一眼レフ、ミラーレス、レンジファインダー、コンパクトカメラ……。全部です。(重かった……)



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# by vivid_bit | 2014-03-12 22:52 | XF35mmF1.4 R
世界遺産の教会と、光と(ズミルックス35mm / F1.4 作例)
 Summilux 35mm F1.4 の古い世代のレンズは、とんでもなく妖しいボケ玉ということで有名ですが、その描写に見合う素晴らしい写真を手に入れるためには、相当の訓練を要するものと思われます。(では私ができているかって……? いや全然……。)

 私が使用しているのはSummilux 35mm F1.4の第2世代です。このレンズも時代がかったボケで、他に例の無い描写をしてくれます。ハマった時の美しさは絶品です。ただこの相当な曲者ですので、果たしてどうなるものか。

 フランス・カルカソンヌ の城塞内にある歴史ある教会で、クラシックレンズらしさを生かしてみようと思います。

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Leica M9  + Summilux 35mm F1.4 2nd  フランス カルカソンヌ  サン・ナゼール聖堂(バジリカ教会)

 ステンドグラスの向こうから漏れる光の滲み方が、実に特徴的で、とても美しいです。開放で撮影したときにベールがかかったような甘いレンズというものはありますが、このレンズはその域を超えたソフトフォーカスのような描写になります。焦点距離が違いますが、開放でもシャープな描写を見せるVoigtlander NOKTON 50mm F1.5 Asphericalとは対極にある印象です。

 この描写が面白すぎるがゆえに、何でも開放で撮りたくなってしまうところですが、これが過ぎるとつまらない写真を量産することになるので要注意ですね。

 サン・ナゼール大聖堂は、ロマネスク様式とゴシック様式の融合を見ることができ、歴史的にも価値のある建築物です。ところが1600年代になると、カルカソンヌが戦略的価値を失い、城塞地区全体の荒廃が進みました。荒廃したのは聖堂も同様だったようです。

 カルカソンヌ城塞は1800年代に大修復されますが、その手始めはこの聖堂の修復でした。


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 ろうそくの光も優しく、心の中の風景のような神秘的な描写です。先のステンドグラスの写真以上にとても曖昧で絵画的な表現を見せてくれますね。

 ズミルックス35mmの第2世代までは球面レンズのみで構成されています。そのため第1世代、第2世代は大変に柔らかく、甘い描写と独特のボケとなります。この描写に魅せられる人がとても多いそうですが、それも頷けます。多くのレンズがある中で、スペック的には真っ当なレンズで(魚眼レンズやシフトレンズではなく)ここまで独特の個性を持つものはなかなか無いと思います。




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 太陽光が直接入ってこない側を撮影しました。極端な光線状況でなければ、ハイライト部での滲みは出ません。むしろ普通の描写とさえ言えるでしょう。

 フィルム時代は、どういう絵になるのか読めないところがあったのですが、デジタルカメラ時代のライカであれば、このあたりは都度確認ができます。フィルム時代からも有名なレンズではありましたが、デジタル時代でさらに活躍の場を増やすことになりそうですね。



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 ステンドグラスの微細な部分まで解像し、歪みもありません。幾何学的な美しさと教会芸術の神秘を素直な気持ちで受け入れることができます。色彩の美しさについ目が行きがちですが、モノトーンの中から現れてくる造形美も実に見事です。

 聖堂の建築様式だけでなく、このステンドグラスも南フランスの特徴が現れていて興味深く、つい長居してしまうところでした。

 クセも強いこのズミルックス35mm第2世代ですが、改めてこれらの写真を眺めていると、もっと色々な場面に持ち出して、その空気感を演出していきたいと思えてきます。もっと訓練をしないといけませんね!



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# by vivid_bit | 2014-03-08 23:18 | Summilux 35mm F1.4


カテゴリ
全体
DP2 Merrill
SWH 15mm F4.5 II
Summilux 35mm F1.4
NOKTON50mm F1.5
Biogon 21mm F2.8
Biogon 28mm F2.8
Planar 45mm F2
Sonnar 35mm F2.8
Distagon 35mm F1.4
Planar 50mm F1.4
Planar 85mm F1.4
Vario-Sonnar80-200mm
EF-S10-22mm
EF50mm F1.4 USM
EF24-70mm L USM
EF85mmF1.8 USM
EF135mm F2L USM
EF100-400mm F4.5-5.6
SP AF17-35mm F/2.8-4
XF35mmF1.4 R
XF18mmF2 R
その他
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