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スイスの車窓から(ゴルナーグラート鉄道を旅する)
 普段、鉄道旅行をする機会の無い人であっても、ヨーロッパの旅先での列車の旅には、少なからず関心を持つのではないでしょうか。

 至る所に絶景があり、その間を縫って走るスイスの鉄道であるなら尚更強い興味を持つことでしょう。そんなスイスでの車窓からの景色をご紹介したいと思います。

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EOS 5D MarkII + EF24-70mm F2.8 L USM ゴルナーグラート鉄道 リッフェルボーデン・リッフェルベルク駅間

 マッターホルンにほど近く、多くのホテルが存在するツェルマット( Zermatt )の街からゴルナーグラート鉄道は出発します。ゴルナーグラート鉄道( Gornergratbahn / GGB)は、通常の鉄道レールに加えて歯形のレールをもう一本加えたアプト式のレールを持ち、最大勾配200‰(パーミル)という急傾斜を駆け上がる登山鉄道です。箱根登山鉄道が最大勾配80‰であることからしても、かなりの急勾配を登っていくことが分かります。

 出発点のツェルマットは、マッターホルン観光の出発地点として多くのホテルや別荘が集まる観光拠点です。しかし花に充たされたその街並みを見ていると、スイスに来たことを実感させられます。その街から列車はゆっくりと出発していきます。

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 所々で山を下ってくる列車とすれ違いながら、右へ左へとカーブを繰り返し、列車は進んでいきます。こんな山の中にある路線でありながらも、かなり多くの区間が複線化されており、列車の待ち合わせによる時間のロスはそれほど大きくありません。

 先ほどまで同じ目線の高さで見えていたツェルマットの街並みは、あっという間に遠い足下に点在するばかりとなり、その上方には街を覆い被さるかのようなU字谷が広がっています。この動きのある眺めこそ、スイスの車窓の楽しみと言えるでしょう。恐ろしい勢いで列車は坂を登り、最後はマッターホルンを目の前まで進んでいきます。

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 アプト式の利を生かして列車は急速に高度を上げ、森林限界を超えたところでアルプスの山塊が見えてきます。そして線路が東に曲がり、開けた谷間の向こうにマッターホルンと素晴らしい絶景が広がっています。(最初の写真です)


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 展望台が置かれてもおかしくないような素晴らしい景色の中を、列車は進んでいきます。誰もが心を奪われるような眺めであり、決して飽きることはありません。近くに見えるのどかな風景も、日本の鉄道では決して味うことができません。


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ゴルナーグラート鉄道 リッフェルベルク駅前

 駅から降りてもこのようにのどかな光景が広がっています。駅前を羊が横切っていく国なんてなかなかありませんよね。このように、鉄道で移動することが、単なる移動手段に終わることなく、宿に着くまでの楽しみを演出してくれるのです。他の地域ではなかなか味わえないものと言えるでしょう。


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 ゴルナーグラート鉄道の一部の列車には、車両の一部に広い窓を設置し、眺めを楽しめるようになっているものがあります。上の写真をよく見ると、手前の人たちのいる座席と奥の座席で段差があるのが分かりますが、手前の座席は窓が大きくなっているのがよく分かると思います。山を登る際には進行方向右側が谷側となり、マッターホルンを見ることができます。こちらに皆さんが座りたがるようですね。(この写真では写真奥側が麓のツェルマット、手前側がゴルナーグラートです)

 ゴルナーグラート鉄道は、100年以上前に開通した歴史ある登山鉄道です。山並みに沿って登っていくこの鉄道は、途中に5つの途中駅を持ち、終着点ゴルナーグラート駅にたどりつきます。ゴルナーグラート駅は巨大なマッターホルンとゴルナー氷河を目の前に見ることができる高所にあり、標高は3000mを超えているというから驚きます。駅舎はそのまま展望台の施設及びホテルと一体化しています。

 途中駅からもトレッキングのコースが幾筋も設けられており、有名な「逆さマッターホルン」を狙える場所もこのトレッキングコース沿いにあります。途中駅で降りて、途中駅で乗って、そのまま麓に帰るというルートも観光的には一般的です。

 以前のブログでもご紹介したように、ゴルナーグラート鉄道と途中駅から眺めたマッターホルンの眺めは忘れ得ぬものでした。スイスの鉄道の旅は、ご年配の方が好む印象がありますが、決して若い人が楽しめないということではありません。音の無い世界で眺める神秘の景色は誰もが楽しめるものだと強く確信しています。海外旅行のご検討の際にはぜひおすすめしたい場所ですね。

 次回は、名峰ユングフラウに登るスイスの鉄道から、素晴らしい車窓をお伝えします。



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by vivid_bit | 2014-06-29 22:29 | EF24-70mm L USM


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